十二月十三日になりますと、どちらこちらも
「正月事始め」といい、万全のお正月を迎えるために
時間をかけて丁寧に、煤払いや門松・お節やお酒・
そして鏡餅の準備をして まいります。
十二月十三日は婚礼以外は万事に大吉とされているいる日だそうです。
門松を立てる日も二十九日は「苦立て」、三十一日は「一夜飾り」といってさけ、
良き日となる二十八日が好日のようです。
金沢では冬の風物詩、雪吊の準備から
街は春を迎える仕度で日に日に賑わいを増してまいります。
そうそう、お節のお重も大事ですが…
お正月に使用する「祝箸」も忘れてはなりません。
厄や邪気を払う「お節」や「お屠蘇」を頂くには
白く美しい両方の先端が細くなっていて
中ほどが米俵のように太いものが必要です。
神人供食、方は神様、もう一方を人が使い
一月七日までは、洗 って同じ箸を使います。
そういえば、金沢の鏡餅は紅白の独特のものです。
太陽と月をあらわして、一年を目出たく重ねる、
そんな意味が込められています。
いずれにしても鏡餅は「鏡」
年神様が神道の鏡におうつりになるよう餅を見立てていますので
家屋の一番良き所にお飾りするのが基本です。
十二月三十一日は準備万端整えて年神様をお待ちします。
明けまして鏡餅(年神様の居る依り代)と
共にお供えした餅、野菜等をお下がりとして
雑煮やお節で神様と共に戴きます。
緑草音には年末からお客様がお泊りです。
新年を、年神様、お客様と共に、明けの目出たきお料理で戴く
心より嬉しい春を迎える事となります。